こんにちは、理学療法士の浜田です!
寒くなったり、暖かくなったりと忙しい最近ですが、本日は子供の発達について少し話したいと思います。
今回は、首がすわるまで(定頸)を話します。
人間の運動の発達は、脳などの中枢神経や筋肉の成長によって獲得します。実はこれ、産まれる前から始まっているのです。その時期なんと胎児期の9週目で、ここから自発的な運動が始まると言われています。
この運動発達は、重力に影響を受けない子宮の中で進み、産まれた後は重力に抗いつつ反射を獲得・消失を繰り返して成長して行きます。(これにより筋肉のコントロールを獲得していきます)
そして、この運動発達には順序・法則があります。それは、頭から足の方向に成長が進むということです。
まず首がすわり(定頸)、そのあとに寝返り、座る、立つ、歩くの順に発達が進むとイメージすると分かりやすいと思います。
【 生後〜4週間程度 】
この時期は、まだ首を真っ直ぐにしておく筋肉がコントロールできていません。なので、仰向けではわずかに左右どちらかに向いていることが多いです。
そして、このコントロールを促すのが、哺乳です。母乳を飲むために乳首を探す動きで、首を動かす運動誘発され、これが空腹のたびに繰り返されることで首のすわりを促します。
また、この哺乳で吸う・飲み込む(吸啜-嚥下反射)という運動により、口の動きの発達や呼吸運動を活性化させる役割があると考えられているようです。
この時期の手足は、曲げる力が優位に働いています。
【 1ヶ月〜2ヶ月 】
この時期から、手足は伸ばす力が少しずつ強くなっていきます。そのためか、よく知られている掌に指を置くと握る反射がこの時期は、手だけでなく腕も一緒に動きが出ます。
2ヶ月ごろになると、仰向けで頭を左右に向ける運動が行えるようになってきます。このことにより頭の向けて置くことが少しできるようになります。
また、物を目で追う運動が始まり、この頃に頭の向いた方向の手と足が一緒に伸びる運動(ATNR:非対称性頸反射)が出てきます。
徐々に首が不十分ながら進んできた段階であり、うつ伏せ状態では腕の力を使いつつ首を持ち上げることが可能(45度ほどと言われます)です。
【 3ヶ月 】
頭を正中位に保つことができるようになり(定頸)、顎を引くことが可能になります。
そして、首の前側の筋肉が発達して来るため、2ヶ月ごろと比べ左右だけでなくした方向へ物を目で追う運動ができるようになってきます。
また、定頸により手を体の中心で合わせるような、対称性の運動が可能になってきます。
そして、この時期は視覚的や平行感覚的な反応により頭を適切な位置に戻そうとする反応がが出現してきます。
今回は、定頸までの発達をザックリと説明いたしました。子供の反応には、色々な意味があります。それは生きていく能力を獲得するための訓練なのです。ぜひ応援してあげてくださいね。
以上、インソールマニアの浜田がお送りいたしました。
浜田
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